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人材紹介の集客

派遣・人材紹介の登録単価の考え方|1登録・1稼働・1成約あたりの費用の出し方と改善の順番

読了目安:約10分執筆:(株式会社BLAZE 代表取締役)
派遣会社・人材紹介会社の集客費は、「今月いくら使ったか」ではなく「1件あたりいくらで取れているか」で管理しなければ、改善の打ち手が見えてきません。ところが、どの段階の「1件」で見るかによって、同じ集客でも評価が逆転します。本記事では、派遣・紹介ビジネスで見るべき3つの単価と、その計算方法、改善に取り組む順番を解説します。

ひとことで言うと

派遣・人材紹介の集客費は、1登録・1稼働(紹介では1面談)・1成約という3つの段階の単価で管理します。登録単価だけを下げても、その先の歩留まりが悪ければ1成約あたりの費用は下がりません。

本記事は、人材紹介会社の経営者・事業責任者・現場コンサルタントに向けて執筆しています。読了までの数分で、明日から使える判断基準と具体的なアクションを持ち帰っていただける構成です。実務で迷ったときに立ち返る基準としてもご活用ください。

この記事でわかること

  • 見るべき単価は3つある——派遣・紹介の集客には、少なくとも3つの段階があります。登録、稼働(紹介では面談)、そして成約です。
  • 「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由——よくある失敗は、登録単価だけで集客手段を評価することです。登録単価が安い手段に予算を寄せた結果、登録は増えたのに稼働や成約が増えない——という状態が起こります。
  • 3つの単価から、問題の場所を特定する——3つの単価を職種ごとに並べると、問題のある段階が特定できます。改善の打ち手は段階によってまったく違うため、ここを見誤ると、効果のない施策に時間を使うことになります。
  • 改善に取り組む順番——改善は、成約に近い段階から手を付けるのが原則です。登録後の対応を直すほうが、集客の入口を直すより早く、費用もかかりません。
  • 毎月の管理は、この表ひとつで足りる——単価の管理は、複雑なダッシュボードを作る必要はありません。職種ごとに、次の列を持つ表を月次で更新すれば十分です。
  • リスクなく試せる採用手法を探しているなら——新しい採用手法の導入で最大の障壁は「失敗したときの損失」です。求職者集客の広告運用を、失敗しても費用が発生しない形で試せるとしたらどうでしょうか。
この記事の目次
  1. 見るべき単価は3つある
  2. 「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由
  3. 3つの単価から、問題の場所を特定する
  4. 改善に取り組む順番
  5. 毎月の管理は、この表ひとつで足りる
  6. リスクなく試せる採用手法を探しているなら
  7. まとめ
  8. よくある質問
  9. 用語ミニ解説

見るべき単価は3つある

派遣・紹介の集客には、少なくとも3つの段階があります。登録、稼働(紹介では面談)、そして成約です。それぞれの段階で、1件あたりにかかった集客費を出すことができます。

単価計算式わかること
登録単価集客費 ÷ 有効な登録数集客の手段そのものの効率
稼働単価(紹介は面談単価)集客費 ÷ 稼働数(面談数)登録後の連絡・案件提示の速さと質
成約単価集客費 ÷ 成約数(紹介の決定数)事業として採算が合うか

最終的に事業の採算を決めるのは成約単価です。派遣なら1稼働あたりの粗利、紹介なら1決定あたりの手数料収入と比べて、成約単価が十分に下回っているかを確認します。ただ、成約単価だけを見ていても、どこを直せばよいかはわかりません。3つを並べて初めて、問題がどの段階にあるかが見えます。

「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由

よくある失敗は、登録単価だけで集客手段を評価することです。登録単価が安い手段に予算を寄せた結果、登録は増えたのに稼働や成約が増えない——という状態が起こります。

原因は登録の質です。年齢やエリアが案件と合わない登録、就業の意欲が低い登録、連絡がつかない登録は、件数としては数えられても、その先につながりません。こうした登録が多い手段は、登録単価が安くても、成約単価では高くつきます。

これを避けるために、登録単価は「有効な登録」で計算してください。自社が紹介・就業につなげられる条件(年齢・居住エリア・経験・資格・勤務可能日数など)を満たした登録だけを分母にします。条件外の登録を除いた単価で比べると、手段ごとの本当の効率が見えてきます。

3つの単価から、問題の場所を特定する

3つの単価を職種ごとに並べると、問題のある段階が特定できます。改善の打ち手は段階によってまったく違うため、ここを見誤ると、効果のない施策に時間を使うことになります。

登録単価が高い場合は、集客の入口に問題があります。求人原稿が検索される言葉と合っていない、給与や勤務条件の情報が足りない、配信先の媒体が職種と合っていない、といった原因が考えられます。

登録単価は妥当なのに稼働単価(面談単価)が高い場合は、登録後の対応に問題があります。登録から最初の連絡までに時間が空いている、案件の提示が遅い、連絡手段が求職者に合っていない——このいずれかであることがほとんどです。登録直後がもっとも意欲の高い時期なので、当日中に連絡できる体制があるかどうかで数字が大きく変わります。

稼働・面談までは順調なのに成約単価が高い場合は、マッチングの段階に問題があります。案件の条件と登録者の希望がずれている、紹介する案件の数が足りない、といった集客とは別の課題です。

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改善に取り組む順番

改善は、成約に近い段階から手を付けるのが原則です。登録後の対応を直すほうが、集客の入口を直すより早く、費用もかかりません。

まず、登録から初回連絡までの時間を測ってください。応募や登録の通知が担当者個人のメールにだけ届いている、休日に届いた登録が翌営業日まで放置されている、といった状態があれば、そこが最優先です。応募データを管理システムへ自動で取り込み、誰でも一次対応できる状態を作るだけで、同じ登録数から得られる稼働数が増えます。

次に、登録の条件を見直します。条件外の登録が多い手段は、件数より質で評価し直してください。条件を満たす登録だけに費用が発生する形の手段に切り替えると、有効な登録単価と支払額がほぼ一致し、管理が単純になります。

最後に、集客の入口です。原稿の改善や媒体の配分の見直しは、登録後の対応が整ってから取り組む方が、効果を正しく測れます。後段の歩留まりが悪いままでは、入口を改善しても数字に表れにくいためです。

毎月の管理は、この表ひとつで足りる

単価の管理は、複雑なダッシュボードを作る必要はありません。職種ごとに、次の列を持つ表を月次で更新すれば十分です。

職種集客費有効な登録稼働・面談成約登録単価成約単価
例:軽作業——————
例:事務——————
例:介護——————

3か月分たまったら、職種ごとに成約単価と、1成約あたりの粗利(紹介では手数料収入)を並べてください。成約単価が粗利に対して高すぎる職種は、集客の手段を変えるか、受け入れる案件の条件を見直す対象になります。逆に余裕のある職種は、予算を寄せて件数を伸ばす候補です。

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まとめ

本記事では、「見るべき単価は3つある」 → 「「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由」 → 「3つの単価から、問題の場所を特定する」 → 「改善に取り組む順番」 → 「毎月の管理は、この表ひとつで足りる」の流れで解説しました。

  • 見るべき単価は3つある:それぞれの段階で、1件あたりにかかった集客費を出すことができます。単価計算式わかること登録単価集客費 ÷ 有効な登録数集客の手段そのものの効率稼働単価(紹介は面談単価)集客費 ÷ 稼働数(面談数)登録後の連絡・案件提示の速さと質成約単価集客費 ÷ 成約数(紹介の決定数)事業として採算が合うか最終的に事業の採算を決めるのは成約単価です。
  • 「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由:原因は登録の質です。年齢やエリアが案件と合わない登録、就業の意欲が低い登録、連絡がつかない登録は、件数としては数えられても、その先につながりません。
  • 3つの単価から、問題の場所を特定する:登録単価が高い場合は、集客の入口に問題があります。求人原稿が検索される言葉と合っていない、給与や勤務条件の情報が足りない、配信先の媒体が職種と合っていない、といった原因が考えられます。
  • 改善に取り組む順番:まず、登録から初回連絡までの時間を測ってください。応募や登録の通知が担当者個人のメールにだけ届いている、休日に届いた登録が翌営業日まで放置されている、といった状態があれば、そこが最優先です。
  • 毎月の管理は、この表ひとつで足りる:職種集客費有効な登録稼働・面談成約登録単価成約単価例:軽作業——————例:事務——————例:介護——————3か月分たまったら、職種ごとに成約単価と、1成約あたりの粗利(紹介では手数料収入)を並べてください。成約単価が粗利に対して高すぎる職種は、集客の手段を変えるか、受け入れる案件の条件を見直す対象になります。

本記事では、派遣・人材紹介の登録単価の考え方について解説しました。特に「見るべき単価は3つある」「「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由」は、今日から着手できる実務ポイントです。すべてを一度にやる必要はありません。自社の状況に照らして、効果の大きそうな一手から始めてみてください。

採用市場は変化が速く、昨年の正解が今年も通用するとは限りません。定期的に本コラムの最新記事もチェックしながら、自社の採用をアップデートしていってください。

実践チェックリスト

最後に、この記事の内容を行動に変えるためのセルフチェックです。

  • 見るべき単価は3つあるのポイントを、今週実行する具体的なアクション1つに落とし込んだ
  • 「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由について、自社の現状を数字で確認した(担当者・期限を決めて記録する)
  • 3つの単価から、問題の場所を特定するの内容を、自社の採用フロー・直近の実績と照らし合わせて課題を洗い出した
  • 改善に取り組む順番のポイントを、今週実行する具体的なアクション1つに落とし込んだ
  • 毎月の管理は、この表ひとつで足りるについて、自社の現状を数字で確認した(担当者・期限を決めて記録する)

次の一歩

この記事を読み終えたら、次の3ステップで実務に落とし込んでください。

  1. STEP1「見るべき単価は3つある」を読み返し、現状の数字を書き出す
  2. STEP2「「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由」の観点で自社のやり方を点検する
  3. STEP3「3つの単価から、問題の場所を特定する」のうち効果が大きそうな施策を試す

よくある質問

派遣会社の登録単価の相場はどのくらいですか?
職種・エリア・時期によって大きく変わるため、一律の相場はありません。他社の相場より、自社の職種別の有効な登録単価と、1稼働あたりの粗利を比べることが重要です。採算が合っているかどうかは、この2つで判断できます。 なお、本文の「見るべき単価は3つある」のセクションもあわせて参考にしてください。
人材紹介では、どの単価をいちばん重視すべきですか?
事業の採算を決めるのは1決定あたりの集客費(成約単価)です。ただし改善の打ち手を探すときは、登録単価・面談単価・成約単価の3つを並べて、どの段階で歩留まりが落ちているかを見てください。 なお、本文の「「登録単価が安い」が、良いとは限らない理由」のセクションもあわせて参考にしてください。
登録単価を下げるのと、歩留まりを上げるのは、どちらが先ですか?
歩留まりを上げる方が先です。登録後の初回連絡を早めるなどの改善は、費用をかけずに稼働数・面談数を増やせます。後段の歩留まりが整ってから入口の改善に取り組むと、効果を正しく測れます。 なお、本文の「3つの単価から、問題の場所を特定する」のセクションもあわせて参考にしてください。
この記事は誰が書いていますか?
有効応募課金型の採用支援サービス「Oubo Pay」を運営する株式会社BLAZEの編集部が、人材業界での実務経験に基づいて執筆しています。 なお、本文の「改善に取り組む順番」のセクションもあわせて参考にしてください。

用語ミニ解説

本文で使われた用語の意味を確認したい方はこちらをどうぞ。

求人検索エンジン
Web上の求人情報を集約し横断検索できるサービス。Indeed・求人ボックス・スタンバイが代表で、求職者の仕事探しの起点になっている。
歩留まり
採用プロセスの各段階(応募→面接→内定→入社)を通過する割合。歩留まりの計測により、採用のボトルネックを特定できる。
人材紹介
紹介会社が求職者と企業をマッチングし、採用成立時に成功報酬(理論年収の30〜35%程度が相場)を受け取るサービス。有料職業紹介事業の許可が必要。
求人票
募集条件・仕事内容・待遇などをまとめた募集要項。書き方ひとつで応募数が数倍変わる、採用の最重要ドキュメント。
有効応募課金
事前に合意した条件(職種一致・通勤圏・必要資格など)を満たす応募が発生した件数に対してのみ費用が発生する課金モデル。条件外・重複・いたずら応募は課金対象外となる。

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この記事を書いた人

中塚 正勝株式会社BLAZE 代表取締役

Indeed Japan・求人ボックス(カカクコム)出身。求人ボックスカンパニーで営業本部長として200名規模の組織を統括。

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