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公正な採用選考の基準|面接で聞いてはいけない質問と適正化の実務

読了目安:約8分執筆:株式会社BLAZE 編集部
採用選考には「応募者の適性・能力に基づいて行う」という公正の原則があります。本籍・家族・思想信条など、本人に責任のない事項や自由であるべき事項を選考に持ち込むことは、就職差別につながる不適切な行為です。本記事では、公正な採用選考の基準と、面接現場での実務対応を解説します。

この記事の想定読者は採用実務の改善に取り組む人事・採用担当者です。基礎から実務の勘所まで、この1本で全体像がつかめるよう構成しています。関連記事への内部リンクも張っているので、深掘りしたいテーマがあればあわせてご覧ください。

この記事でわかること

  • 公正な採用選考の原則:2つの基本——厚生労働省が示す公正な採用選考の基本は、①応募者に広く門戸を開くこと、②本人の適性・能力のみを基準とすること、の2点です。「仕事をする上で必要のない情報は集めない」が実務の判断軸になります。
  • 配慮すべき事項:何がNGなのか——本人に責任のない事項として、本籍・出生地、家族の職業・収入、住宅状況・生活環境などの把握はNGとされます。自由であるべき事項として、宗教、支持政党、思想、尊敬する人物、購読新聞・愛読書などもNGです。
  • なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く——「家族構成くらい話のきっかけに」「愛読書で人柄が分かる」——悪意なき質問が大半です。しかし選考の場での質問はすべて「評価に使われる」と受け取られます。
  • 面接現場の実務:置き換えの技術——NG質問は、適性・能力ベースの質問に置き換えられます。「転勤に家族の反対はない?」→「転勤可能ですか?」、「体力に自信は?(健康状態の探り)」→「この業務は◯◯の作業があります。
  • 組織としての整備:教育と点検——面接官研修への公正選考モジュールの組み込み、応募書類・フォームの定期点検、問い合わせ・苦情の受付窓口の明確化が、組織的な対応の3点セットです。公正な選考は、リスク回避であると同時に「誰にでも公平な会社」という採用ブランドへの投資でもあります。
  • リスクなく試せる採用手法を探しているなら——新しい採用手法の導入で最大の障壁は「失敗したときの損失」です。ここまで見てきた採用の実務を、失敗しても費用が発生しない形で試せるとしたらどうでしょうか。
この記事の目次
  1. 公正な採用選考の原則:2つの基本
  2. 配慮すべき事項:何がNGなのか
  3. なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く
  4. 面接現場の実務:置き換えの技術
  5. 組織としての整備:教育と点検
  6. リスクなく試せる採用手法を探しているなら
  7. まとめ
  8. よくある質問
  9. 用語ミニ解説

公正な採用選考の原則:2つの基本

厚生労働省が示す公正な採用選考の基本は、①応募者に広く門戸を開くこと、②本人の適性・能力のみを基準とすること、の2点です。「仕事をする上で必要のない情報は集めない」が実務の判断軸になります。

違反した場合、行政指導の対象になり得るだけでなく、SNS時代には「差別的な面接をされた」という発信が企業ブランドを直撃します。

配慮すべき事項:何がNGなのか

本人に責任のない事項として、本籍・出生地、家族の職業・収入、住宅状況・生活環境などの把握はNGとされます。自由であるべき事項として、宗教、支持政党、思想、尊敬する人物、購読新聞・愛読書などもNGです。

女性への結婚・出産予定の質問は男女雇用機会均等法の観点からも不適切です。「つい世間話で」聞いてしまいがちな項目こそ、面接官教育での明示が必要です。

なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く

「家族構成くらい話のきっかけに」「愛読書で人柄が分かる」——悪意なき質問が大半です。しかし選考の場での質問はすべて「評価に使われる」と受け取られます。人柄を知りたいなら、仕事上の行動事実を聞けばよいのです。

エントリーシート・応募フォームの項目も点検対象です。応募書類は厚労省が示す標準様式の考え方に沿い、不要な個人情報を集めない設計にします。

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面接現場の実務:置き換えの技術

NG質問は、適性・能力ベースの質問に置き換えられます。「転勤に家族の反対はない?」→「転勤可能ですか?」、「体力に自信は?(健康状態の探り)」→「この業務は◯◯の作業があります。遂行に支障はありますか?」——業務要件に紐づけて聞くのが原則です。

面接評価シートからも、適性・能力と無関係な評価項目(雰囲気・家庭環境等)を排除し、仕組みとして公正を担保します。

組織としての整備:教育と点検

面接官研修への公正選考モジュールの組み込み、応募書類・フォームの定期点検、問い合わせ・苦情の受付窓口の明確化が、組織的な対応の3点セットです。

公正な選考は、リスク回避であると同時に「誰にでも公平な会社」という採用ブランドへの投資でもあります。

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まとめ

本記事では、「公正な採用選考の原則:2つの基本」 → 「配慮すべき事項:何がNGなのか」 → 「なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く」 → 「面接現場の実務:置き換えの技術」 → 「組織としての整備:教育と点検」の流れで解説しました。

  • 公正な採用選考の原則:2つの基本:違反した場合、行政指導の対象になり得るだけでなく、SNS時代には「差別的な面接をされた」という発信が企業ブランドを直撃します。
  • 配慮すべき事項:何がNGなのか:女性への結婚・出産予定の質問は男女雇用機会均等法の観点からも不適切です。「つい世間話で」聞いてしまいがちな項目こそ、面接官教育での明示が必要です。
  • なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く:人柄を知りたいなら、仕事上の行動事実を聞けばよいのです。エントリーシート・応募フォームの項目も点検対象です。
  • 面接現場の実務:置き換えの技術:遂行に支障はありますか?」——業務要件に紐づけて聞くのが原則です。面接評価シートからも、適性・能力と無関係な評価項目(雰囲気・家庭環境等)を排除し、仕組みとして公正を担保します。
  • 組織としての整備:教育と点検:公正な選考は、リスク回避であると同時に「誰にでも公平な会社」という採用ブランドへの投資でもあります。

公正な採用選考の基準|面接で聞いてはいけない質問と適正化の実務についてお伝えしました。まずは「公正な採用選考の原則:2つの基本」「配慮すべき事項:何がNGなのか」から着手し、成果を測りながら次の施策へ広げるのが定石です。本コラムの関連記事も、実務の参考にご活用ください。

採用市場は変化が速く、昨年の正解が今年も通用するとは限りません。定期的に本コラムの最新記事もチェックしながら、自社の採用をアップデートしていってください。

実践チェックリスト

本記事の内容を実務に落とすためのチェックリストです。1つずつ確認していきましょう。

  • 公正な採用選考の原則:2つの基本について、自社の現状を数字で確認した(担当者・期限を決めて記録する)
  • 配慮すべき事項:何がNGなのかの内容を、自社の採用フロー・直近の実績と照らし合わせて課題を洗い出した
  • なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解くのポイントを、今週実行する具体的なアクション1つに落とし込んだ
  • 面接現場の実務:置き換えの技術について、自社の現状を数字で確認した(担当者・期限を決めて記録する)
  • 組織としての整備:教育と点検の内容を、自社の採用フロー・直近の実績と照らし合わせて課題を洗い出した

次の一歩

この記事を読み終えたら、次の3ステップで実務に落とし込んでください。

  1. STEP1「公正な採用選考の原則:2つの基本」の内容で自社の現状を棚卸しする
  2. STEP2「配慮すべき事項:何がNGなのか」で紹介した基準に沿って課題を1つ特定する
  3. STEP3「なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く」の打ち手から1つ選び、今週中に着手する

よくある質問

健康状態は一切聞けないのですか?
業務遂行に直接必要な範囲での確認は可能とされますが、業務と無関係な病歴等の収集は不適切です。「この業務の遂行に支障があるか」という業務要件ベースの確認に留めましょう。 なお、本文の「公正な採用選考の原則:2つの基本」のセクションもあわせて参考にしてください。
身元調査やSNSチェックは問題ありませんか?
本人の適性・能力と無関係な情報収集は公正選考の観点から不適切とされます。SNSの調査も、思想信条等の把握につながる場合は問題があります。 なお、本文の「配慮すべき事項:何がNGなのか」のセクションもあわせて参考にしてください。
公正な採用選考の基準|面接で聞いてはいけない質問と適正化の実務に関して、他に参考になる記事はありますか?
本コラムでは採用実務・求人媒体・課金モデルに関する記事を多数公開しています。記事末尾の「あわせて読みたい」や、コラムトップのカテゴリからテーマ別にご覧いただけます。 なお、本文の「なぜ聞いてしまうのか:現場の誤解を解く」のセクションもあわせて参考にしてください。

用語ミニ解説

本記事に登場した採用用語を簡単に整理します。

有効応募課金
事前に合意した条件(職種一致・通勤圏・必要資格など)を満たす応募が発生した件数に対してのみ費用が発生する課金モデル。条件外・重複・いたずら応募は課金対象外となる。
応募課金
求人への応募1件ごとに費用が発生する成果連動型の課金モデル。掲載費が不要で、費用と成果の関係が明確になる。
成果報酬型
応募・採用など事前に定めた成果が発生したときにのみ費用が発生する料金体系の総称。成果地点が深いほど1件あたりの単価は高くなる。
求人票
募集条件・仕事内容・待遇などをまとめた募集要項。書き方ひとつで応募数が数倍変わる、採用の最重要ドキュメント。

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